子供の病気「揺さぶられ症候群」について
新生児~生後6ヶ月未満の乳児に起こりやすいとされている「揺さぶられ症候群」。
ここでは、揺さぶられ症候群の症状や予防法などについてご紹介しています。
揺さぶられ症候群について
赤ちゃんの身体を大きく揺することにより、【クモ膜下血腫】や【網膜出血】など頭蓋内に出血を起こす病気のことをまとめて「揺さぶられ症候群」といいます。
揺さぶられ症候群は「揺さぶられっこ症候群」とも呼ばれており、母子手帳にも記載されるほど認知されています。
揺さぶられ症候群が起こる原因は「赤ちゃんの身体を大きく揺すること」であるとお話ししました。普段のお世話やあやし方で揺さぶられ症候群になる可能性は極めて低いといえるでしょう。
しかし、「赤ちゃんをあやそうとして過度に揺らした」「げっぷをさせようとして背中を叩きすぎた」「赤ちゃんがなかなか泣き止まなくて、つい八つ当たりしてしまった」などの行動は要注意!!これらの行動は、大切な赤ちゃんが揺さぶられ症候群になってしまう危険性があります。
揺さぶられ症候群の症状が出る強さや、症状がいつ出るのかは続きでご紹介!!
症状が出る強さはどれくらい?
どれくらい揺すると揺さぶられ症候群の症状が出るのでしょうか。
・身体を10秒間に5回以上揺する
・「たかいたかい」を行う際、赤ちゃんを空中に投げてキャッチするのを繰り返す
・2秒間に5回以上、頭を急速に揺する
・両手で赤ちゃんを掴み、「急激に持ち上げてゆっくり下ろす」という動作を何度も行う
・揺りかごに入れて激しく何度も揺する
・肩を掴み、前後に激しく揺する
これらの行動は【揺さぶられ症候群】が発症する可能性があります。
新生児の症状はいつ出る?
新生児の揺さぶられ症候群の症状の特徴には「おっぱいやミルクを飲まない、または嘔吐する」「笑わない」「痙攣」「長時間眠り続ける」などが挙げられます。
また、ずっと泣き続けていたのに急に泣きやんだり、楽しく笑っていたのに急に泣きだして10分以上泣き続けるといった症状があらわれることもあります。
揺さぶられ症候群の発症から1~2ヶ月ほどで気付くこともありますが、それ以降に気付く場合もあります。上記のような症状があり、揺さぶりの心当たりがある場合はすぐに病院を受診してください。
揺さぶられ症候群の予防法とは?
揺さぶられ症候群は優しくあやしたり、授乳する分には過剰に心配しなくても良いでしょう。しかし、育児に慣れていないパパがあやそうとして揺らしすぎてしまうこともあります。この場合は、新生児のうちから赤ちゃんに触れて、徐々に赤ちゃんの扱いを覚えていってもらいましょう。
また、げっぷをさせるときに背中を叩きすぎてしまうことも注意が必要です。背中を優しく投げてあげたり、ミルクを飲ませてから寝かせるまでに時間を空けたりしてくださいね。
「赤ちゃんが泣き止まない」「なかなか寝てくれない」などでママがイライラしてしまって八つ当たりしてしまいそうなときは、少しの時間でも1人になれる時間を作ってみてください。この方法が難しい場合は、一度赤ちゃんをベッドや布団に寝かせて安全確認をしたあと、ママは赤ちゃんから少し離れて気持ちを落ち着かせることをおすすめします。
赤ちゃんをキャッチボールするように投げたり、月齢に合っていないチャイルドシートに乗せるのもやめてくださいね。
今回は揺さぶられ症候群についてお話ししました。
揺さぶられ症候群が原因で寝たきりになってしまうケースも発生していますので、新生児から乳児のうちは特に気をつけてあげてくださいね。
⇒ 赤ちゃんが泣きやまない~泣きへの対処と理解のために~ 【動画】